2026年7月正社員の人手不足51.3%、4年連続で5割超 TDB調査
株式会社帝国データバンク(以下:TDB)は、全国の企業を対象に「雇用の過不足」に関するアンケート調査を実施した。2026年7月の調査では、正社員が「不足している」と感じている企業が51.3%となり、7月としては4年連続で5割を超えたことがわかった。
調査概要
調査期間:2026年7月17日~7月31日
調査方法:インターネット調査
調査対象:全国2万2350社
有効回答企業数:1万518社(回答率47.1%)
出典元:人手不足に対する企業の動向調査(2026年7月)(株式会社帝国データバンク)
正社員不足は「金融」が最多、建設・運輸も6割超
TDBの報告によると、業種別にみた正社員の人手不足は「金融(67.1%)」が最も高く、前年同月から6.4ポイント上昇。M&Aや事業承継、DXなど専門性の高いサービスへの需要が高まるなか、人材の確保・育成が課題となっているようだ。
次いで「建設(66.0%)」「運輸・倉庫(65.6%)」が続き、6業種で6割を超えた。建設では現役世代の高齢化や引退、運輸・倉庫ではドライバー不足が背景にあり、人手不足によって受注を制限せざるを得ない企業も出現している。
TDBは「人手不足倒産」が2026年上半期に227件発生。上半期として5年連続で前年を上回り過去最多を更新した。人材を確保できるかどうかが、企業の事業継続や成長にも影響する状況だといえるだろう。
非正社員不足は「飲食店」が57.7%、改善傾向も
また、非正社員の人手不足割合では「飲食店(57.7%)」が最も高かった。しかし、前年同月から4.1ポイント低下しており、4カ月連続で6割を下回ったという。
「人材派遣・紹介(56.8%)」「各種商品小売(41.1%)」は、前年から5ポイント以上低下。一方で「メンテナンス・警備・検査(56.8%)」「娯楽サービス(54.1%)」「繊維・繊維製品・服飾品小売(46.6%)」など、前年から上昇した業種もみられた。
正社員では「金融」「建設」などで人材不足が続く。一方、非正社員では業種によって改善と悪化が分かれている。今後も人材確保だけでなく、従業員の定着や育成を含めた人事施策が重要になりそうだ。
まとめ
本調査では、正社員の人手不足を感じている企業が51.3%に達し、7月として4年連続で5割を超えた。特に金融、建設、運輸・倉庫などでは6割を超える企業が不足を感じており、人材不足が受注機会や事業継続にも影響する状況が続いている。
人事部門では採用活動の強化だけでなく、既存社員の定着やスキル継承、人材育成まで含めた中長期的な人員計画が求められる。特に高齢化や引退によって経験・技術を持つ人材が減少する業種では、知識の可視化や若手への継承も重要になるだろう。採用と定着、育成を一体的に捉え、人手不足による事業機会の損失を防ぐ人材戦略を検討したい。









