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社内の総務人事に関する問い合わせの対応を自動化 AIチャットボット「hitTO」を選んだ理由

2019.02.01

 今やどの会社にも求められる「業務効率化」。管理部門の業務効率化を進めるためにさまざまなAIやRPAを検討した株式会社ベルパークが、最終的に、多くの導入実績を誇る株式会社ジェナの提供するAIチャットボット「hitTO」に行きついた理由について、その経緯と担当者の本音を聞いた。

豊富な導入実績とIBM Watsonを採用している安心感で、hitTOを採用!

 今回は、AIチャットボットの導入から運用までを推進された牛尾氏と、営業本部 営業推進部 営業企画グループ係長 井村 裕之氏(以下、井村氏)、同グループ 係長 阿久津 孝尚氏(以下、阿久津氏)の3名にお話を伺った。

 AIチャットボットサービスの導入にあたり、「hitTO」を含めて4製品を比較検討したと井村氏は話す。
「月額数万円の安価なサービスも検討しましたが、導入実績がないなど少し信頼性に欠ける点が気になりました。その中で、hitTOはAIエンジンにIBM Watsonを採用していた点、また2017年12月時点で既に多くの実績があった点も導入を決めた大きな理由です。また、ご提案いただく過程で、サービスのデモなども拝見して導入後の運用イメージも沸いたので、導入を決めました。」(井村氏)

管理部門と連携しQAデータを作成 その後にジェナの支援サービスを利用して学習データを構築

営業本部 営業推進部 営業企画グループ 係長 井村 裕之 氏
営業本部 営業推進部 営業企画グループ 係長 井村 裕之 氏

 まず導入にあたり、問い合わせを受ける管理部門向けにAIチャットボットの導入説明会を実施した。井村氏が主導となり、AIチャットボットを活用して、最も効果がありそうな業務分野は何か、適用業務について話し合い、採用・総務・人事などの各グループの責任者と連携を取りながら、AIチャットボットの導入プロジェクトはスタートした。

 導入部署が決まった後は、AIに投入する元データ100件(質問と回答が1対1のQA)の作成に取り掛かった。
「ジェナさんからのアドバイスを受け、店舗の社員には「総務人事関係で質問するとしたら何を質問しますか?」、人事部側には「社員から質問されることが多い内容は何ですか?」と、質問する側と対応する側の両者にアンケートを実施しました。そのアンケート結果から件数が多いものから順に100件を選定し、Q(質問)に対応するA(回答内容)の作成を各グループに割り振り、作成を進めました。」(井村氏)

 勤怠、休暇申請、研修、福利厚生、名刺の発注方法など人事や総務関係の問い合わせを中心にQ&Aの整備を行った。また、人事部門はマニュアルや規定類の数が多く、その内容も多岐にわたるため、回答内容にはドキュメントのURL情報も入れて作成した。

 AIに投入する元データが完成した後は、hitTOの「学習データ作成代行サービス」を利用し、IBM Watson の自然言語分類(Natural Language Classifier)のフォーマットに基づいた「学習データ(CSV形式)」の作成を実施。あわせて「学習データ精度向上サービス」を利用し、内部検証と学習データのチューニングを繰り返し、ジェナの協力のもと約2ヶ月間でAIチャットボットの立ち上げを行った。

 2ヶ月間の自部門内での検証後、公開範囲を少し拡げながら、誤回答の質問履歴を正しい回答に紐付け直すチューニング作業や回答内容の修正など、全体公開に向けてさらに約1ヶ月間、作り込んだ。

総務人事ボット「ベル助」のプロモーション効果で、社内の認知度を向上させ活用を促進

営業本部 営業推進部 営業企画グループ 係長 阿久津 孝尚 氏
営業本部 営業推進部 営業企画グループ 係長 阿久津 孝尚 氏

 約3ヶ月間にわたる内部検証を経て、2018年8月22日の全国店長会議で、AIチャットボットを1800人に全体公開した。公開直後の1週間で質問件数300件を記録。公開から2ヶ月半経った現在は回答表示率77%、正答率87%と公開当初よりも数値は伸び、週平均の質問件数も100〜200件と、着実にAIチャットボットは同社の中に浸透している。

 AIチャットボットがこれほどまでに順調に社内に浸透した理由について、阿久津氏はこう振り返る。
「事前にジェナさんから、全社公開後は利用数が高くなるが、それを維持することが難しいと聞き、何か対策を打てないかと考え、アイコンキャラクターを作ることにしました。そして誕生したのが、ベルパークのオリジナルキャラクター「ベル助」です。キャラクターを作ることで、問い合わせ対応に、親しみやユーモア要素をプラスできないかと考え、アイコンを「ベル助」に変更するだけでなく、回答内容の語尾に『口ぐせ』を統一して追加したり、一人称を工夫するなど、キャラクターの世界観を創りました。」(阿久津氏)

 さらに、同社はキャラクターを製作するだけに留まらず、社内プロモーション活動も積極的に展開した。ベル助を紹介するプロモーション動画やポスターの製作、さらには特別入社という設定で、新入社員としてベル助を営業推進部に配属して組織図にも明記するなど細部にまで拘り、AIチャットボット=「ベル助」として、社員に認知してもらえるように呼びかけた。

「ベル助」が他部門との橋渡し役!社内コミュニケーション活性化に効果を発揮

ベルパーク様ご活用のQA画面
ベルパーク様ご活用のQA画面

 さらに、阿久津氏は、AIチャットボットの利用を促進させるだけでなく、他部署との協力体制の構築にベル助が与えた影響は大きいと話す。

 ベル助がいることで、人事部とのコミュニケーションも活発になっています。ベル助の回答をどうしようかと、相談も気軽にできるようになり、今まではなかなか部署が違うので進められなかった業務も、ベル助を育てるという目標の元、コミュニケーションが活発になったと感じています。」(阿久津氏)

 最近では、社内のチャットツールのアイコンにベル助を設定してくれる社員がいたり、また社内でも「その質問はベル助に聞いて」など、ベル助の名前が社内で飛び交うようになり、他部門とのコミュニケーションの活性化にも効果を発揮してくれている。

 さらに、井村氏はベル助を活用してメルマガを2週間に1度のペースで全社に定期配信している。目的は、AIチャットボットの利用定着だ。メルマガの内容は、2週間でベル助が新たに答えられるようになった回答情報と、よくある問い合わせランキングを掲載。さらに、月初の配信時には「今月のおすすめ質問」を入れる工夫もしている。例えば、10月は評価期間なので評価制度に関するこういう質問は、ベル助に聞いてね!などその時期にあったトピックスも加えながら、社内に情報を発信している。配信した翌日は一気に質問数が伸びるなど、その効果は絶大だ。

日々のメンテナンスで学習データの精度を向上

 日々の学習データのメンテナンスは、井村氏が1日1回は管理画面を確認し、誤回答の質問履歴を正しい回答に紐づける作業を行なっている。さらに、社員からの質問をどの回答に紐づけるべきか判断に迷う場合や、新たに回答を作成する必要がある場合は、管理部門と連携して進めている。さらに、最近は情報システム部とも連携し、PCやiPhoneについての基本的な問い合わせにも回答できるようにQAデータの拡充を実施した。

 全体公開後も高い回答表示率と正答率を維持しているが、メンテナンス時に気をつけている点を井村氏はこう語る。

「メンテナンスの際に気をつけているポイントは、社員からの質問内容の意図、本質を想像するようにしています。例えば、「結婚した場合の手続きは?」と質問した社員がいた場合は、単純に手続き方法だけを案内するのではなく慶弔休暇の回答も一緒に出してあげるなど、hitTOの選択肢機能を活用して、満足度の高い回答を表示するように心掛けています。」(井村氏)

電話件数の削減よりも、聞きたくても聞けなかったことが 気軽に聞けるようになったことが最大の効果

営業本部 営業推進部 営業企画グループ 課長 牛尾 圭佑 氏
営業本部 営業推進部 営業企画グループ 課長 牛尾 圭佑 氏

 AIチャットボット「ベル助」を全社に公開後、電話、メール、チャットなど既存の問い合わせツールからの人事部門への問い合わせは、日平均で数件〜20件ほど減少している。その中で、牛尾氏は問い合わせ数の削減以外にもある効果に着目している。

「今回、hitTOを導入したことによる効果は、電話問い合わせの削減だけではなく、社員が今まで質問できなかったことが気軽に聞けるようになったことの方が、実は効果が大きいと感じています。
月400〜500件程度、人事に関する質問がベル助に届きますが、こんなに聞きたいことがあるんだなと、実態を把握できたことも大きな収穫でした。最初は電話の削減数だけに目が行きがちですが、社員が聞きたいことを気軽に質問できて、業務への理解が深まることは、会社全体の生産性を向上させる際にも非常に重要なポイントだと思います。」(牛尾氏)

 hitTOの導入稟議を社内で申請する際には、既存ツールへの問い合わせ件数の削減と、それに伴う人件費の削減を効果として想定していたという牛尾氏。しかし実際に導入してみると、AIチャットボット導入のメリットはそれだけではなく、社員が“聞きたくても聞きづらい”ことに回答できる、潜在ニーズに応えられることが最大の効果だと実感していると言う。

 この効果を象徴するエピソードがある。hitTO導入前は、評価制度や昇格、賞与の基準などに関して社員から人事部に問い合わせが入るケースはほとんど無かったという。そのため、最初に作成したQAデータ100件には評価に関するQAは入っていなかった。

 ところが全社公開後、評価に関する質問が想像以上に多く寄せられた。評価について質問したいけれど、直接、人事部に質問するのは心理的ハードルが高く、確認しないままの状態になっていたのだろう。

 しかし、「ベル助」の登場により、評価基準や賞与のことも気兼ねなく質問することができ、社員の潜在ニーズに応えることができたというわけだ。

社内アンケートで「ベル助」の認知度と利用者が感じるメリットを調査

 AIチャットボットの導入効果は、利用者の声にも現れている。
同社では、全体公開から2ヶ月後、社員向けに「ベル助」の利用状況に関するアンケート調査を実施した。その結果、AIチャットボットの導入を知っていると答えたのは87.3%と、ベル助の認知度の高さがこの結果からもうかがえる。

 さらに、ベル助のメリットは、「時間を気にせずに利用できる」「待ち時間がなくすぐに回答が表示される」「基本的な質問でも気兼ねなく問い合わせできる」点が、利用者の利便性や満足度の向上につながっていることがわかる。

hitTOとG Suiteを連携させ、利用ログを業務分析や社員教育に活用していきたい

G Suite連携機能を利用したhitTOログイン画面
G Suite連携機能を利用したhitTOログイン画面

 2018年11月にhitTOに新たに実装された「G Suite連携機能」を活用し、誰が質問したかを確認できる体制を構築。これまでは、退職する社員向けのセキュリティ対策の視点から、ユーザー画面はグローバルIPアドレスで制限をかけ、社内のネットワーク環境下でのみ利用できるようにしていたが、G Suiteのアカウント情報をhitTOの認証情報として利用することで、社内外問わずどこでも利用できる状態となった。

 牛尾氏は今回のG Suite連携機能は、業務分析にも活用できる有用な情報になる可能性が高いと話す。
「hitTOとG Suiteを連携して使うことで、質問内容だけでなくユーザー情報を自動で取得し、どの部署の誰がどんな質問をしたのかを特定できるので、採用・教育・戦略にも活用していけるのではないかと考えています。例えば、入社1年以内の社員からの質問内容を確認して、質問が多い内容については入社研修に追加する、または、部署や店舗毎に利用状況を比較して業務改善に繋げていくこともできると思います。」

 さらに、これまでは自宅からベル助を利用することはできなかったが、G Suite連携により、退職者を除き在籍している社員であれば、自宅からでも利用可能なため、産休や育休で自宅にいる社員の疑問にもベル助で対応することが可能だ。

 年齢や役職、部署、相手のタスク状況、時間帯など、誰かに問い合わせをする際には様々な心理面でのハードルがあり、聞きたくても聞けずにいることが誰にでもあるはずだ。ただ、その状態を放置してしまうと、物事の本質を理解できないまま業務が進行してしまうため、結果、あの時に確認しておけばよかったと悔やむ場面は意外と多い。だからこそ、様々なハードルを取り払って、“誰でも・いつでも質問できる”AIチャットボットの存在こそが、社内のコミュニケーションを活性化させ、社員の生産性の向上を図れるのだ。

 AIチャットボットは一見、業務効率化に特化したサービスに見えるが、実際は利用者側の利便性向上や、生産性向上に向けたコミュニケーションを創造する効果もある。hitTOの導入により、新たな社内コミュニケーションの醸成に成功したベルパーク。今後も営業推進部が中心となり、総務・人事の管理部門や情報システム部のみならず営業部門も巻き込みながら、AIチャットボットの活用を加速し、会社全体の生産性向上を推進していく。

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