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総務担当者必見 ビジネスチャットとメールのメリット・デメリットや使い分け方

2019.11.07

 深刻な人手不足が続く中、注目されている「業務効率化」。業務効率化を実現する手段の一つが、ビジネス上の連絡手段の変更だ。これまでのやり取りは「メール」主流だったが、最近は「ビジネスチャット」との併用を始める企業が増えてきている。ビジネスチャットの導入を検討している総務担当者も多いだろう。

 とは言え、ビジネスチャットともメールにはそれぞれメリット・デメリットがあるため、両者をうまく使い分けることが重要だ。ここでは、総務担当者として知っておきたい、ビジネスチャットとメールの仕組みの違いやそれぞれのメリット・デメリット、使い分け方について見ていく。

目次

●ビジネスチャットとメールの仕組みの違い
●ビジネスチャットのメリット・デメリット
●メールのメリット・デメリット
●ビジネスチャットとメールの使い分け方

ビジネスチャットとメールの仕組みの違い

 業務効率化やリモートワークを実現するため、手軽に使えるビジネスチャットの導入を検討している企業もあるだろう。ビジネスチャットとメールのどちらをメインの連絡手段とするかを決める際には、双方の仕組みの違いを理解しておくことが重要だ。ビジネスチャットとメールの仕組みの違いを見ていこう。

メッセージの送り方
 ビジネスチャットでは、IDを利用してメッセージの送受信を行う。ログインし相手とのやり取りが一旦始まれば、その後は都度IDを確認しなくてもやり取りをすることができる。一方、メールではメールアドレスを利用してメッセージのやり取りを行う。メールを送る際には毎回、メールアドレスを確認する必要がある。

既読・未読の判別
 チャットツールによっては、相手がメッセージを読んだ後に「既読」と表示されるものもある。一方、メールの場合は基本的に「既読」「未読」の判別をすることができない。

編集・削除
 ビジネスチャットでは、自分が送信したメッセージを編集・削除することが可能だ。編集・削除すれば、相手に届いたメッセージも変えることができる。一方、メールでは一度送ったメッセージを自分自身で編集削除することができない。メッセージを削除したい場合、相手に受信メールの削除を依頼する必要がある。

ビジネスチャットのメリット・デメリット

 近年、「ビジネスチャット」を利用している企業が増えてきている。実際、日本の企業の約30%がビジネスチャットを導入しているようだ。ビジネスチャット導入により、どのような効果が期待でき、どういったことに注意する必要があるのだろうか。ビジネスチャットのメリット・デメリットを見ていこう。

ビジネスチャットのメリット
 「コミュニケーションがスムーズに取れる」ことが、ビジネスチャットの一番のメリットだ。件名などが不要なため、用件だけを簡潔に伝えることができる。また、メッセージが届いたことを知らせる「プッシュ通知機能」があるため、リアルタイムな会話が実現しやすい。チーム単位やプロジェクト単位で「グループチャット」を作成することで、複数人との情報共有や業務連絡が可能になったり、関係のない人にメッセージを誤送信するリスクを減らしたりといった効果も期待できる。専用のアプリ使えば、スマートフォンでもメッセージの送受信が容易なため、営業職など外出の多い社員とのやり取りがしやすくなるというメリットもある。

ビジネスチャットのデメリット
 ビジネスチャットのIDは、チャットツールごとに異なる。そのため、「相手も同じチャットツールを使っていないと連絡を取れない」のが、ビジネスチャットの一番のデメリットだ。また、簡単にメッセージを送れるという便利さが災いし、「やり取りが増え、大事なメッセージが埋もれてしまう」「雑談など業務外のやり取りが増える」など、かえって業務効率が悪くなることもある。この他、ビジネスチャットでのコミュニケーションに依存するようになることで、「対面でのコミュニケーションが減る」可能性も否定できない。

メールのメリット・デメリット

 最近ではビジネスチャットを利用する企業が増えてきているとは言え、今でもメールを使用している企業の方が多い。メールを利用することで、どのようなメリット・デメリットがあるのかを見ていこう。

メールのメリット
 チャットのようにメッセージが埋もれたり、メッセージが編集・削除されたりしないため、「エビデンスとして残せる」ことが、メールの一番のメリットだ。エビデンスが残るため、「言った言わない」のトラブルなどを回避することができる。既読表示がないため、「すぐに返信しなければいけない」という切迫感を相手に与えることもない。また件名や挨拶文が入ることで、自然と丁寧な文章になる。そうしたことにより、相手に好印象を持ってもらえる効果が、メールにはある。

メールのデメリット
 メールの場合には「プッシュ機能」や「既読表示」がないため、ビジネスチャットよりも返信が遅くなる傾向にある。急ぎの用件の場合、「返信が遅い」というのは大きなデメリットだ。また挨拶文が入るため文章が長くなりがちなため、「用件が一目ではわからない」可能性がある。

ビジネスチャットとメールの使い分け方

 実際にビジネスチャットを導入する際には、ビジネスチャットとメールのメリット・デメリットを踏まえた上で、両者を使い分ける必要がある。ビジネスチャットとメールの使い分け方を見ていこう。

使い分け方①:やり取りする相手
 やり取りをする相手が「社内メイン」の場合、簡潔な文面作成や複数人での情報共有が容易にできるビジネスチャットが適している。一方、「年配の方などチャットに慣れていない人」や「社外の人」とやり取りする場合には、丁寧な文面で送れるメールの方が良いだろう。ただし、相手の会社が自社と同じチャットツールを使っているようであれば、やり取りのしやすいビジネスチャットを利用しても問題はない。

使い分け方②:エビデンスとして残したいかどうか
 「エビデンスとして残したい」場合、件名でメッセージ内容を確認しやすいメールの使用が適している。情報共有や相談など、「エビデンスとして残す必要がない場合」には、やり取りが容易なビジネスチャットを利用しても問題はない。

使い分け方③:やり取りの頻度や人数
 意見交換や進捗共有など複数人で頻繁にやり取りを行う場合、簡単にメッセージを送信できるビジネスチャットが適している。一方、決定事項の連絡や1対1でのやり取りの場合には、1通1通送ることのできるメールを使用すると良いだろう。

使い分け方④:緊急性があるかどうか
 すぐに返信が欲しい「緊急性の高い用件」の場合、プッシュ機能のあるビジネスチャットが適している。ただしビジネスチャットでの謝罪は相手に失礼なため、緊急性が高くても、メールや電話を使用しよう。返信が多少遅れても問題がない「緊急性の低い用件」の場合には、相手の好きなタイミングで返信できるメールでも問題ない。

まとめ

 やり取りがスムーズにできる「ビジネスチャット」と、相手に丁寧な印象を与える「メール」には、それぞれメリット・デメリットがある。ビジネスチャットの導入を検討している場合、社員が普段やり取りする場面や様子を考えた上で、導入の是非を決めると良い。ビジネスチャット導入時には、「やり取りする相手」「頻度や人数」「緊急性の有無」などの観点からビジネスチャットとメールの使い分けをするよう社員に促し、業務効率化につなげてみてはどうだろうか。