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管理部門とは?業務内容や年間スケジュールを紹介

2021.12.10

管理部門にはどのような役割があるのか、企業における必要性や考え方を知りたい担当者もいるのではないだろうか。管理部門はどこからどこまでの部門を指すのか、カバーする業務範囲などを知りたい担当者もいるかもしれない。今回は、企業の根幹を支える管理部門に注目し、具体的な役割や仕事内容などを紹介する。年間スケジュールなど、業務を行う上で知っておきたいポイントも見ていこう。

目次

●管理部門とは。主な役割と会社規模による違い
●【職種別】管理部門の仕事内容
●管理部門の年間スケジュール
●まとめ

管理部門とは。主な役割と会社規模による違い

管理部門とは。主な役割と会社規模による違い

会社にとって縁の下の力持ちとも言われる「管理部門」。まずは、管理部門が持つ主な役割から見ていこう

■ 管理部門の役割
会社内部の管理を行う部署のことをまとめて「管理部門」と言う。人事部や総務部、経理部などが管理部門にあたり、「ヒト」「モノ」「カネ」といった経営資源を管理・活用することが主な業務だ。フロントオフィスとは異なり、顧客と直接関わらないことから「間接部門」「バックオフィス」とも呼ばれている。
管理部門が企業内で果たす役割として、主に次の3つが挙げられる。1つ目は「企業基盤のサポート」だ。企業活動をスムーズに進めるために、適切な「人材確保」や「資金管理」が求められる。2つ目は「コスト削減」だ。売上アップで企業に貢献するフロントオフィスに対し、管理部門はコスト削減によって企業に貢献することが重要な役目である。

最後に、業務効率化による「生産性向上の実現」も、管理部門の役割として挙げられる。企業が存続するためには「少ない労働力でいかに利益を上げるか」が重要な課題だ。健全な企業経営を行うために、管理部門は必要不可欠な存在だと言えるだろう。

■ 会社規模によって異なる「管理部門」の考え方
管理部門が受け持つ業務は、企業によって大きく異なる。例えば、大企業において管理部門は、フロントオフィスをサポートし、活性化させるための位置付けだ。必要に応じで、管理部門がより専門化・分業化されているケースも多い。ただし、管理部門の拡大は、企業の利益に直結せず、コスト負担の増大につながることも考えられるため、費用対効果を考えた上で、管理部門の配置を検討することが重要となる。

中小企業の場合は、コスト面の制約により、1名~数名程度と少人数で全てのバックオフィス業務を対応することが多い。このような体制の場合、コスト削減効果はあるものの、企業の拡大や従業員のサポートといった業務を十分果たせない可能性もある。中小企業においては、コストを抑えながら、いかに管理部門を充実させるかが重要な課題となりそうだ。

【職種別】管理部門の仕事内容

管理部門は仕事内容が多岐にわたり、職種によって遂行する業務が異なる。ここからは、職種別に業務内容を紹介していく。

【人事】
人事は、企業経営において最も重要な経営資源「ヒト」を扱う。人材に関する業務を遂行し、組織を発展させることが、最大の役目であり、従業員に関わる制度設計や、運用全般を担当するのが一般的だ。

企業によっては、「個々の従業員」を対象とする「人事」に対し、「従業員全体」を対象にした業務を担う部署として「労務」を個別に設けている場合もある。

人事の主な仕事内容は次の通り。
●採用計画の立案、新卒・中途の採用活動
●人材育成のための各種研修の実施
●評価制度や報酬制度の構築・改善
●人事戦略・人事制度の企画・立案
●労務管理(社会保険手続・勤怠管理・福利厚生業務・安全衛生管理など) など

人事とは?業務内容や必要なスキルを紹介
労務とは?業務内容や必要なスキルを紹介

【経理・財務】
経理・財務は、どちらも「カネ」の管理に関する業務を担う。経理と財務の違いとして、経理は、日常の出入金管理や帳簿管理、伝票整理など個々の取引の記帳や決算書などの資料作成を担当する。一方で、財務は予算編成や資金の調達、情報の収集・分析など、お金の流れの全体像を管理するのが仕事だ。

経理・財務の主な仕事内容は次の通り。
●請求書や伝票の整理
●経費の精算
●帳簿作成
●月次決算書や財務諸表の作成
●給与計算、年末調整
●会計監査対応 など

経理とは?業務内容や必要なスキルを紹介

【法務】
法務は法律業務を担う専門家であり、企業活動に伴って発生した法的な問題への対応が主な業務となる。近年、企業に対してより厳格なコンプライアンス(法令順守)が求められるなか、法務の重要性は高まっている。

法務の主な仕事内容は次の通り。
●契約・取引法務(契約書作成やリーガルチェックなど、他社取引や契約に関わる業務)
●機関法務(取締役会・株主総会を合法的に運営するための対応)
●コンプライアンス対応(社内ルールの策定、法務相談窓口の設置)
●紛争対応(顧客とのトラブルによる訴訟対応など) など

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【総務】
「何でも屋」というイメージの通り、他部門で扱わない業務全般を担当するのが「総務」だ。企業によって担当範囲が異なるほか、不定期に発生する業務も多いが、いずれにせよ円滑な企業運営を行うにあたって必要不可欠な仕事を担う職種である。

総務の主な仕事内容は次の通り。
●株主総会・取締役会の企画・運営
●社内行事の企画・運営
●文書管理
●施設管理
●機器・備品管理
●電話・メール・来客対応 など

総務とは?業務内容や必要なスキルを紹介

【広報】
広報は、顧客や取引先、メディア関係者に向けて情報発信を行う部署だ。社外・社内に関わらずコミュニケーションを通じて良好な関係を構築することが、重要な役割となる。

広報の主な仕事内容は次の通り。
●社外広報
●社内広報
●IR広報(投資家に向けた情報発信など) など

【情報システム】
ITを活用して、必要な情報を収集・蓄積し、さまざまな仕組みづくりを行うのが「情報システム部門」の仕事だ。近年では、手軽に利用できるクラウドサービスやアウトソーシングを活用する企業も増えており、情報システムの業務内容は、企業によって異なることを知っておきたい。

情報システムの主な仕事内容は次の通り。
●IT戦略の策定
●基幹システムの構築・運用
●情報インフラの構築・運用
●社内ITに関するサポート
●セキュリティ対策 など

管理部門の年間スケジュール

先述したように、管理部門の仕事は多岐に渡るため、段取りよく仕事を遂行することが大切となる。ここでは、管理部門の中で年間スケジュールがある程度定まっている人事、経理、総務の業務スケジュールを紹介する。

上記以外にも、それぞれの職種で不定期に発生する仕事があることを知っておきたい。自社においては、年間を通じて発生する業務を洗い出し、スムーズに仕事を遂行できるような体制を整えよう。

まとめ

会社内部の管理に関わる「管理部門」は、企業経営を円滑に運営する上で欠かせない存在である。企業基盤のサポートやコスト削減、生産性向上の実現などが管理部門の主な役割であり、遂行すべき業務は多岐に渡る。自社においては、管理部門が担う業務を洗い出し、各職種の業務内容や年間スケジュールを見直してみてはいかがだろうか。

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