約9割の就活生が「人気企業の選考を辞退した」経験あり No Company調査
就職活動のデジタル化やAIの普及により、学生が企業を比較・検討する手段は大きく変化している。従来のように知名度や就職企業人気ランキングで応募を集めるだけでは、採用競争で優位に立つことが難しくなり、企業には組織の実態やカルチャーを伝える情報発信が求められている。
こうした背景を受け、株式会社No Company(本社:東京都港区、代表:秋山真)は、2023年4月~2026年4月に新卒入社した新卒・第二新卒社員を対象に「ナビサイトなどの就職企業人気ランキングの影響度と入社前後のギャップ」に関する調査を実施した。
調査概要
調査時期:2026年6月4日~2026年6月6日
調査方法:インターネット調査
対象エリア:全国
調査対象:2023年4月~2026年4月に新卒入社した新卒・第二新卒社員
有効回答数:408
出典元:株式会社No Company
人気企業でも約9割が志望度低下・辞退を経験
本調査によると、就職企業人気ランキングの影響へ質問では「ランキング自体を知らなかった」と回答した学生が最多に。ランキングをきっかけにエントリーした人は約3割にとどまった。
一方で、企業へエントリーする際の情報源としては「企業の採用サイト」が最多となり「大学のキャリアセンター」が続いた。ランキングよりも、企業理解につながる情報が重視されていることが分かった。
また、ランキング上位企業へエントリーした学生の約9割が、選考途中で「志望度が下がった」または「辞退した」と回答。理由としては「他社から内定を得た」に加え「会社説明会や面接の説明が抽象的で働くイメージが湧かなかった」「企業カルチャーが自分に合わないと感じた」など、企業理解の不足を挙げる声が目立った。
入社後のギャップは「人間関係」と「組織カルチャー」
企業の採用情報については、約7割が「良いことばかりで本音が見えない」と感じていることも判明した。信頼できる情報としては「残業時間や有給取得率などの数値」「上司や先輩社員の価値観」「現場の人間関係」「会社の課題や失敗談」など、実態が分かる一次情報へのニーズが高かったという。
さらに、入社前後で最もギャップを感じた項目の上位は「上司・同僚との人間関係やコミュニケーション」「実際の仕事内容」「組織カルチャーや暗黙ルール」だった。制度や福利厚生よりも、現場で働くイメージや組織風土が十分に伝わっていないことが、早期離職や転職検討につながる要因となっていることがうかがえる。
まとめ
本調査では、採用市場において企業の知名度や人気ランキングだけでは人材を惹きつけ続けられない時代になっていることが示された。採用担当者には、採用広報の見直しだけでなく、選考プロセス全体を通じて企業理解を深める情報設計が求められるだろう。
残業時間や有給取得率などの客観的データに加え、現場社員の価値観や業務の難しさ、組織の課題まで率直に発信することが、応募者とのミスマッチ防止や入社後の定着率向上につながる可能性がある。自社のリアルな姿を伝え、価値観に共感する人材との相互理解を深める採用への転換が「学生に選ばれる企業」の条件となっているといえる。












