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バックオフィスの年末年始業務まとめ

2021.11.12

定型業務に加えイレギュラーなバックオフィス業務が発生する「年末年始」。遂行すべき業務の内容や、多忙な時期に効率よく業務を進めるためのポイントを知りたいという担当者もいるのではないだろうか。
 
今回は、年末年始に発生するバックオフィス業務の具体的な内容に加え、効率化する方法やオススメサービスを紹介する。年末年始に取り組むべき業務を把握し、漏れ・抜けのないように年末年始業務の段取りを組もう。

目次

●年末に行うバックオフィス業務
●年始に行うバックオフィス業務
●年末年始の業務を効率化する方法
●年末年始業務をスムーズにするおすすめサービス
●まとめ

年末に行うバックオフィス業務

年末に行うバックオフィス業務

新年を迎えるための準備期間となる「年末」。定型業務に加えて、イレギュラーな業務が増える企業も多いだろう。まずは、バックオフィスが行う主な年末業務の内容を見ていこう。

■ 管理文書の整理
年末に行うバックオフィス業務の一つに「管理文書の整理」が挙げられる。保管期限が過ぎた文書を廃棄するなど、オフィス環境改善を目的として遂行したい業務だ。

管理文書の整理は、会社及び法令で定められた「保存年限」に応じて行うのが一般的である。法律などで保存期間の定められている書類は、一定期間または永続的な保存が必要となるため、誤って破棄しないよう十分注意して作業しよう。

■ 年末調整
年末調整も、バックオフィスが年末に行う重要な業務である。年末調整とは、従業員ごとに1年間の正しい所得税を計算し、概算で徴収した所得税を、実態に合わせて調整することだ。具体的には、概算の所得税額が、正しい所得税額に比べて多ければ差額分を従業員へ「還付」し、少なければ「徴収」する手続きが必要となる。

年末調整の一般的な流れとして、年内最後の給与支給日に「差額の還付・徴収」および「源泉徴収票の交付」等を行い、年明けに「正しい源泉所得税額の納付」を行うスケジュールとなる。手続きが遅れることのないよう、11月末までには必要資料の周知や収集、問い合わせ対応をおこなうなど、進捗管理を行いながら準備を進めたい。

■ 賞与対応
会社が社員に対して支払う特別な給料のことを「賞与」または「ボーナス」と言う。企業によって異なるが、6月頃と12月頃に支給するケースが多く、年末に対応する業務の一つとなる企業もあるだろう。

賞与を支給した場合は、社会保険の手続きとして、管轄の年金事務所または事務センターに「賞与支払届」等の書類を送付する必要がある。支給日から5日以内に提出する決まりがあるため、早めに対応できると良いだろう。

■ 来年のスケジュール調整と周知
定例化している社内イベントや行事、訓練などについて、来年のいつ頃行うのかスケジュールを調整し、従業員へ周知しておこう。従業員たちが余裕をもって来年の業務計画を立てられるよう、年間スケジュールや出勤日はできるだけ早めに決めることが望ましい。あわせて年末年始休暇時の緊急連絡方法も知らせておくと、もしもの時も安心だ。

■ 挨拶まわり
取引先など、日頃お世話になっている社外の方々への「挨拶まわり」も忘れてはならない。「カレンダーを持参して訪問する」「挨拶メールを送信する」など、挨拶の手段は複数あるが、付き合いの程度に合わせて方法を検討すると良いだろう。

こちらから訪問する前に、社外の方が挨拶として訪問されるケースも考えられる。訪問があった場合を想定して、カレンダーなどを用意しておくなど、スムーズに対応できるような段取りを組んでおくことも大切だ。

■ その他
バックオフィスが年末に行うその他の業務には、以下のようなものが挙げられる。

●年賀状の準備や発送
●お歳暮の送付・返礼
●大掃除の計画・実施
●初出式の準備    など

年末にどのような業務が必要となるかは、各企業によってそれぞれ異なる。早めに必要な年末業務を確かめ、余裕をもって準備を進められると良いだろう。

年始に行うバックオフィス業務

年末年始の休暇が終わると、新たな年での初出社日が「仕事始め」となる。心を新たに、新しい一年のスタートを切れるよう、年始に必要な業務を確認しておきたい。ここでは、年始に行う主なバックオフィス業務を紹介する。

■ 年賀状の確認・整理
年始には、届いた年賀状をチェックし、送付漏れがないか確認・整理しよう。年賀状リストをつくり、こちらから送付したかどうかや、今後の対応、担当者などをまとめて整理しておくと、スムーズに確認作業を進められるだろう。重要な挨拶ツールの一つとして、年賀状のやり取りも失礼のないように心がけよう。

■ 年始まわり・来客対応
年始に行う業務として、得意先や取引先などを訪問する「年始まわり」がある。年末に訪問した先に行うのが一般的だ。「お年賀」「謹賀新年」などと表示したのしをつけた手土産を持参し、旧年中の感謝と、今年以降の友好関係を願って挨拶しよう。

また、社外の方が年始の挨拶のために来社するケースもあるかもしれない。気持ちよく新年の挨拶を交わせるよう、来客時の対応を事前に決めておけると良いだろう。

■ 給与税務関連業務
年明けの1月は、各市区町村に対する「給与支払報告書」の送付や「法定調書」の作成など、給与や税に関する業務が多くある。年末調整を行った場合、税務署への「年末調整関係書類の提出」や「源泉所得税の納付」といった手続きが必要だ。あらかじめ段取りを組み、漏れのにないように対応しよう。

■ その他
バックオフィスが年始に行うその他の業務には、以下のようなものが挙げられる。

●初出式(新年祝賀式)
●新年会 
●社内成人式 など

新型コロナウイルス感染症の流行下においては、人が多く集まる行事を避け、オンラインで対応するケースも散見される。どのような対応が望ましいのか、状況に鑑みて検討したい。

年末年始の業務を効率化する方法

年末年始の業務を効率化する方法

他の月に比べて多忙となる年末年始の業務を効率よく進めるためには、どのような工夫が必要となるだろうか。ここでは効率化するための方法を紹介する。

業務のチェックリストを作成する
一つ目の方法は、チェックリストの作成だ。年末年始に行うべき業務を洗い出し、一覧化しておこう。業務の漏れを避けられるほか、進捗管理を行う際にも役立つだろう。

年末年始業務を洗い出し一覧化する際は、個人で作成するのではなく、バックオフィスメンバー全員で作成・共有することが望ましい。そうすることで、業務の属人化を防ぎ、人事異動があった際の引継ぎにも活用できるはずだ。

紙業務をデジタル化する
バックオフィスが行っている紙業務をデジタル化することも、効率化の手段として有効だ。「ペーパーレス化」は、国が推進する「働き方改革」の具体策の1つとして盛り込まれており、法整備も進められている。

業務のデジタル化によって、生産性向上が実現できるほか、業務精度を向上させる上でも役立つだろう。コロナ禍の現在、急なテレワークが必要となった場合でも、スムーズに対応しやすいというメリットも考えられる。 

年末年始業務をスムーズにするおすすめサービス

先述したように、年末年始業務を効率的に進めるための方法として「デジタルサービスの活用」が挙げられる。ここでは、業務をスムーズに進めるための、おすすめサービスを紹介する。

❖ 給与計算や年末調整などが可能なクラウドサービス
給与や税金の計算、年末調整などをする際に、それらの作業を自動化・効率化できるクラウドサービスがある。各種計算を手軽かつ正確に行えるため、担当者の負担は大きく減るだろう。

最近では、マイナンバーの紐付け作業や有給休暇計算など、より幅広いサポート機能を付帯したサービスも登場している。バックオフィス業務の「長時間労働が課題である」「人的ミスを減らしたい」という場合などに、活用を検討してみてはいかがだろうか。

❖ 管理文書の電子化サービス
紙の管理文書を扱っている場合は、PDFなどの電子データに変換して管理できるサービスを検討してみるのも良いだろう。管理文書を電子化することで、保管スペースを別の用途に活用できるほか、書類を探すことが容易になったり、紛失を防げるといったメリットが得られる。文書の分類や保管、処分する手間を減らしたい場合に有効な手段となるだろう。

まとめ

定型業務に加えて、イレギュラーな業務が発生する「年末年始」。多くのタスクを漏れなく遂行するたには、必要な業務の全体像を把握し、余裕をもったスケジュールをを立てることが重要だ。チェックリストの活用や、作業効率化が可能なサービスの利用を検討し、年末年始の業務を段取り良くこなそう。

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