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ナフサ供給不安「在庫確保でリスクに備える」5割超 TDB調査

2026.06.30
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株式会社帝国データバンク(以下:TDB)は、中東情勢の緊迫化に伴うナフサなど石油製品の供給状況に関する調査結果を発表した。

調査概要

調査期間:2026年5月21日~5月31日
調査方法:インターネット調査
有効回答企業数:4604社
出典元:中東情勢に伴うナフサなど石油製品供給状況に関する影響調査(株式会社帝国データバンク)

約7割が影響拡大を実感 原材料コスト上昇が深刻化

約7割が影響拡大を実感 原材料コスト上昇が深刻化

TDBの調査によると、中東情勢の影響について69.4%の企業が「強まっている」と回答。具体的な影響としては「原材料・部材の仕入コスト上昇(83.9%)」が最も多く、次いで「調達が不安定・入手困難(73.0%)」「調達リードタイムの長期化(50.2%)」が続いている。

また、物流・輸送コストやエネルギーコストの上昇も企業経営を圧迫している。資材不足だけではなく価格や納期、契約条件の見直しが広範囲に及んでおり、企業活動全体への影響が拡大している状況がうかがえる。

半数超が在庫確保を実施 供給側では取引先選別も

半数超が在庫確保を実施 供給側では取引先選別も

続いて、供給不安への対応として、51.7%の企業が前倒し発注や安全在庫の積み増しなど「在庫確保」を実施していると報告。一方で、37.2%は在庫確保に踏み切れておらず、対応余力には差がみられた。

さらに供給側では、価格変動リスクや納期不安を背景に見積条件の見直しや顧客対応の優先順位付けも進んでいることが明らかになった。

特に卸売・流通業では、限られた在庫をどの取引先に配分するかを判断する動きが強まっており、企業間で調達のしやすさに差が生じているようだ。

収益力と財務体質が対応力を左右

収益力と財務体質が対応力を左右

さらに、売上規模よりも収益力や財務基盤の違いが対応力に大きく影響していることも示された。赤字企業や利益率の低い企業では、価格変動への対応や資金繰り悪化の割合が高く、コスト上昇を吸収する余力の乏しさが浮き彫りになった。

また、借入負担が重い企業ほど在庫積み増しや代替調達先の開拓、顧客との条件交渉が難しくなる傾向もみられている。経理・財務部門には、短期的なコスト増への対応だけでなく、資金調達や利益確保を含めた経営基盤の強化が求められるだろう。

まとめ

企業の約7割が影響の強まりを実感しており、51.7%が在庫確保に動いていることが分かった。一方で、原材料価格の上昇や調達不安が広がるなか、収益力や資金余力の違いによって企業間の対応力に差が生じている。

ナフサをはじめとする石油製品の供給不安は、原材料価格や物流コストの上昇だけでなく、納期や取引条件の見直しを通じて企業活動全体に影響を及ぼしているといえるだろう。目先のコスト管理だけでなく、サプライチェーン全体の可視化や代替調達先の確保、価格転嫁の仕組みづくりが重要な課題だと考えられる。

また、在庫確保や調達先分散には資金余力が欠かせないため、資金繰り管理やキャッシュフローの見直しも不可欠だ。不透明な事業環境が続くなか、総務・経理部門ではリスク管理と事業継続の両面から経営を支える体制を強化したい。